かてなちお ― 「まもる」をテーマに生活情報から防犯情報まで紹介します。

Top > 味わい勝負は、ラテンかサクソンか?

皆様、ご機嫌如何ですか?閂屋の北野邦彦です。さて、さて、昨今、私の好きなスポーツの世界がいい意味で、騒々しいです(笑)日本では、第二回WBC(ワールド・ベースボール・クラシック)のアジア予選が始まり、下馬評を覆しての大差での勝利!としたものの、1位決定戦で、湿った打線により敗北。アジア枠2位での通過となってしまいました・・・

前回大会では、2度負けて準決勝で勝利。「試合に負けて、勝負に勝った」日本でした。イチロウ氏は「今後30年間、勝てそうにない印象を韓国に植え付けたい」と、前回大会予選で語っていましたが、韓国の成長も目覚しく、常に、接線の戦いが展開されています。

追い越せるようで、肝心な所で追い越せない関係。丁度、日韓サッカーと逆の関係なんでしょうか?例えば「ブラジル/アルゼンチン」大抵、アルゼンチンは勝てそうで、肝心な所でブラジルには勝てない関係にあります。アルゼンチンが勝てたのは「マラドーナ」がいた時、理屈を超えた天才がいた時です。

90年イタリア杯、ブラジル対アルゼンチンの試合は、ほぼ一方的にブラジルが攻めた展開でしたが、残り15分でそれまで”死んでいた”マラドーナが突然、センターサークル辺りからドリブルを開始。カニーヒャに繋ぎ、先制、逃げ切った戦いがありました。観客のブラジル人女性が”マラドーナにやられちゃった”といった感じで、泣き崩れていたのが印象的でした。

北京オリンピックでは日本を奈落の底に叩き落した韓国代表ピッチャー、金広鉉投手は完全な”死に体”でしたが、本選ではマラドーナのような活躍が出来るか、否かで結果は変わってくるでしょう。それくらい、凄いピッチャーだと思っています。将来、阪神ダイガースに来てくれないかな?ペナントはもらったようなモノですが(笑)

先週末Jリーグが開幕となりました。私の愛するガンバ大阪は、全タイトル奪取出来るか?大変興味がありますが、サッカー日本代表も南アフリカ杯に向けて、重要な戦いが待っています。同じ、サッカー界での最大のイベント「チャンピオンズ・リーグ(CL)」もいよいよ、ノックアウト方式のトーナメントが始まり、今年も、世界を代表する各国のクラブが、激突し、緊迫した戦いが始まっています。

今年のCLで注目されているのが「イタリア勢対イングランド勢」の戦いです。かつての盟主である、イタリアと、復興したイングランド、それぞれのクラブが、3チーム激突します。私の世代ではイタリア、特に「ACミラン」が、プレッシングサッカーを生み出したサッキ監督の下「地獄のトライアングル」と呼ばれたオランダ3人トリオと、完全無比の高度な、イタリアデフェンスが圧倒的な力を発揮していました。懐かしい(笑)

時代は変わり、暴力事件での国際大会に参加出来ない罰則が解除され、世界の富がイギリスに集まるようになり、イングランドサッカーも様変わりし、昨今では世界最強のリーグ、最強クラブがイングランドに揃っています。欧州サッカー界の、盛者必衰物語も十分、かてなちお的題材に溢れているのですが、今回のかてなちおは「イタリア vs イングランド / 両国の文化の違い」と題したサッカー雑誌の記事が大変、興味深かったので、これを元に仕上げてみたいと思います。

両国の文化の違いも面白いのですが、彼等がナニを守ろうとしている、つまり、大事に思っているか?が如実に分かります。また、炙り出しの様に、日本との差も分かります。どうして、国際社会で日本が浮いてしまうのか?何故、日本が優秀となっているのか?そういった部分も分かるのではないでしょうか?我々、日本人の文化とは?ナニを大事に守ろうとしているのか?といった部分です。では、キックオフ☆

興味深い、テーマが数々ありまして、その中から”これ”と思えるものを、箇条書きでご紹介致します。

■ サッカー編

●イタリアでは、チームバスにオレンジを投げつけても警官は見逃してくれるが、イングランドで同じ事をすれば刑務所行きとなる。

●イタリアファンは外国ではおとなしいが、国内では一転して凶暴になる。一方、イングランドファンは国内では紳士に振る舞い、海外(ヨーロッパ)では暴れまくる。

●イングランドでは、スタジアムの警備員は観客を見張っているが、イタリアでは試合(ピッチ)を観ているか、もしくは(カターニアの場合などは)彼ら自体がクラブのウルトラスだったりする。 *ウルトラス=熱狂的なサポーター、時に暴力行為に及ぶと危険な人達

●イングランドでは、スピードとフィジカルの強さ、そして90分間休むことなく走り続ける体力があれば、たとえ下手でも“すばらしい選手”だと認められる。一方イタリアでは、優れた戦術眼とテクニックを持ち合わせていれば、たとえスピードと体力がなくても“良い選手”となる。

●イタリアでは、“嘘も方便”な行為「シャツを引っ張る」「ファウルでもないのにピッチに倒れこむ(ダイブ)」などレフェリーを欺くプレーが試合の重要な一部として認識されているが、イングランドではこうした行為は激しく非難されるフェアプレーの精神は、いかなる勝利よりも清く尊いものとして扱われる。

●強固な守備は、イタリアでは“芸術”だが、イングランドでは“アンチ・フットボール”と非難される。

●イタリアでは、チームが0-3で負けている場合、すべての選手が試合を諦め、ファンはチームを罵り、ワースト選手の車を破壊し、翌朝のトレーニングでも罵声を浴びせる。一方イングランドでは、たとえチームが0-8で負けていても、選手は試合終了のホイッスルが鳴るまでボールを追い続け、ファンは選手達のために歌を歌い、声援を送り続ける。

イングランドでは、週末のサッカー番組は99%のハイライトと1%の分析で成り立っているが、イタリアでは1%のハイライトと99%の分析で構成される。

●イングランドでは(自らのビジネスに重きを置いている)クラブ会長の意見を耳にすることはごく稀だが、イタリアでは、彼らはたびたび公の場に姿を現し、議論を巻き起こす発言を繰り返す。

●イングランドでは、ダメなレフェリーとは“下手(無能)な”審判のことであり、イタリアでは“買収された”審判のことを指す。

日本は、どちらかといえばイングランドに近い感覚で、サッカーを観戦しているように思えます。外国人選手が「日本人にはズルさがない」といった発言を、よく耳にされると思いますが、イタリア的感覚が、どちらかといえば世界の主流だからです。

物凄く、微妙な話ですが”狡猾さ”と”ズルさ”は、似てるようで似てないといった感じでしょうか?それが、勝負に対する結果至上主義のイタリアに対して、内容重視のイングランドの差に現れているように思えます。

精神ではギリシャ人に劣り、技術ではエトルリア人に劣り、体力ではゲルマン人に劣ったローマが世界を獲った」有名な言葉ですが、ローマがそれを可能にしたのは、徹底した「マニュアル化」。つまり、規律と規則の統一性なんです。戦術重視の姿勢が今日でも続いています。

■番外編

●イタリアでは、汚職や買収は人生の一部であるが、イングランドでは“バックハンド(=賄賂)”はテニスのショットでしかない。

●イングランドでは、有罪が証明されるまでは無実だが、イタリアでは、無実が証明されるまでは有罪である。

●イングランドでは、法律を犯す行為は胸の内にしまっておくものだが、イタリアでは、ルールを破ることは気晴らしであり、また時には自慢の対象ともなりうる。

●イタリアでは、誰も列に並ぶことなどせず、代わりに(それまでは先頭が誰なのかわかっているフリをしながら)時間が迫ると一気に後ろの人達が前の人間を押し始める。一方イングランドでは、人々はたとえ1時間でも列を作って並び、後で列に加わろうとした人が(定員オーバーにより)追い返されたとしても、不平を言うことなくその場を立ち去る。

●イタリアでは、もしディナーパーティへ招待された場合、豪華なコース料理(主に6品!)と、さらには食べ残し分の持ち帰りまでもが約束される。一方イングランドでは、ボトル(酒)を持参することをお願いされるとともに、みすぼらしい料理のせいで、帰りにマクドナルドのドライブスルーに寄ることを余儀なくされる。

●イタリアでは、息子は40歳になるまで母親に育てられるが、イングランドでは、16歳で独立して自らの家(部屋)を持つ。

●イタリア人が休暇を取る場合、バケーション先の環境に溶け込み、肌を焼くことを目的とするが、イングランド人の場合は、その多くの時間を日焼けからの回復に費やし、また一見して旅行者とわかる風貌、ハワイアンシャツにサンダルと靴下でビーチを歩く。

●ジュリアーナ・モレイラ、イラリー・ブラージ、クリスティーナ・キアボット、イラリア・ダミーコなど、イタリアのセクシータレントを挙げればキリがないが、イングランドではせいぜいジョーダンかジョディ・マーシュくらいしかいない。

世の中は「表裏」で成り立っています。”神の代理人”であるローマ教皇が、悠久の歴史の中で時折見せる、権謀術数の技を目の当たりにしてきた国民にとっては”ゲーム感覚”と思える程、成熟したとも、白けた感覚ともいえる、現実と理想の乖離を敢えて埋めようとしないイタリア人。

それでいて「マンマミア」に代表されるように、まるで、聖母マリアの慈悲に縋るように、母子とも愛情に包まれようとする子供社会。一方が嘘でもなければ、本物でもありません。乖離との付き合い方が独特なんです。

イングランドで、食事に期待するなと言われます。家庭料理は最低限の栄養があれば、十分であり、それ以上を求めるなら外食でいいとする合理性が基になっているからだと言われます。また「ブラックジョーク」はイングランド流、ユーモアであり、それほど”強く”語らないと笑いにならないからだという、皮肉もあります。

良くも悪くも質実剛健。世界史上、初の「法の下の平等」を王に認めさせた「マグナ・カルタ」を生んだ国ならではです。列を守りますしね(笑)サッカーにも強さを求め、駆け引きといった、イタリア的手段は、姑息に映るのでしょう。

イングランドから海外リーグに出て、成功する選手は稀です。特に、イタリアでは大抵、失敗に終わっています。反面、イタリアから外に出て成功する選手はよく見かけます。どちらかといえば、独特の自国文化に支えられたイングランドでは、イタリア的な選手は奇妙にも魅力的にも映るようです。もっとも、イングランドで尊重されているフェアープレイ精神を有した選手という、若干の条件は付きますが・・・

イタリアの「野望」は「愛撫する」という意味が含まれているといいます。何事につけて”色気”を求める訳ですね。だから、セクシータレントが数多いる?もっとも”いい女”はどの国にもいますが(笑)これを日本に置き換えると(無理かな?)東日本と西日本の「笑い」に対する捉え方と似てると思います。

西高東低にある笑い文化。笑いにシビアな反面、底抜けに”アホ”なのは関西といった感じでしょうか?折り合いつけるのも、西の方が上手い感じがしますしね(笑)

とはいえ、イタリアでもロンバルテア地方といわれる北部の民は、勤勉で真面目な民が多く、名デフェンダー、ゴールキパーといった性質にあった選手を輩出しています。イングランドも都市部から個性的で、悪く言えば人格破綻者ともいえる”味”のある選手を輩出しています。

つまり、文化とは、融合によってより、味わい深く芳醇なモノへと変化する性質があります。それでいて、その国独特の国民全てに共通する特徴を生み出しているのですね。

日本代表も、国民性を如実に反映した試合展開をします。ただ、野球程、はっきり、しっかりした”軸”があるか?といえば、ややボヤけてしまう印象です。それは、裏打ちされた”強さ”だと思います。まがいなりに第1回WBCを獲った野球と、決勝進出が日韓杯だけという、薄さが原因でしょう。歳月というのは、大きい要因なんです。

イタリア、イングランド共に、大変、魅力的な独自の文化を持った国ですし、世界中の各国がそうでしょう。同じラテン系でもスペイン選手はイタリアでは、活躍できず、イングランドで成功を収めています。どうも、独自の文化に馴染める、馴染めないに関係がるようです。そういった観点からスポーツのみならず、様々な文化を観察してみると、大変面白いです。

先日、24年の時を得て発見された「戎橋のカーネルサンダース」。関西人なら全て知っている「カーネルサンダースの呪い」こういった現象は、多分日本だけでしょう。とはいえ、昨今、暗い話題もおおく、念願の日本一に届きそうで、届かないタイガースが今年こそ、覇者になって欲しいものだと関西人の私は、思います。他地方の方にはどうでもいいお話でしょうが(笑)文化って、深いですね~☆

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