かてなちお ― 「まもる」をテーマに生活情報から防犯情報まで紹介します。

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皆様、ご機嫌如何ですか?閂屋の北野邦彦です。季節は冬まっさかりですが、先日「春一番」が現れました。昔から「虫起こし」と言われ、これを合図(?)に活動を休止していた虫達が起きるといわれています。科学的な根拠は、知りませんが、先人の知恵といいましょうか、本当の事なんですね。

森羅万象、世の中は繋がっていますので、十分に意味のある事なのですが、文明の発達によって、生態系という環境が大きく、様変わりし、微妙なバランスで保たれている、その国、個々の風土が危険に犯されているようです。

例えば、1910年にハブ駆除を目的として沖縄島に放され、その後、奄美大島にも定着したマングースは、ヤンバルクイナやアマミノクロウサギなど希少な小動物の多い両島の生態系に深刻な被害を与え、絶滅寸前に追いやっています。

しかも、生活時間帯の重なりの少ないハブの個体数にはほとんど影響を与えていないのです。捕食する側も経済と同じで効率を求めます。危険なハブより、大人しく、愚鈍な ヤンバルクイナやアマミノクロウサギを狙らったのですね。こうした例を求めれば、事欠かないのが現状です。

先日、テレビで観たのですが大阪の堺市にある公園の汚水蓋の裏に「特定外来種」の昆虫「セアカコケクモ」が冬眠から目覚めようとしていました(驚)このクモには毒性があり、刺されると痛みといった危険な、症状が出ます。特に、公園で遊ぶ、子供の被害が続出している様です。

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他にも、アライグマの農作物等に与えている被害額は、去年度5億、と、着実に被害額を増やしており、三年で倍になったともいわれています。 こうなってくると、生活防衛の為、駆除・駆逐が必要になります。

今回のかてなちおは、案外身近で起こっているのに、分かり難い外来生物の侵害、その背景に迫ってみたいと思います。といって、皆様にアライグマを駆逐して下さい!とは、いいません(笑)現状を知って頂いて、ご自身に出来る事を、考えて頂けたらと思っています。

外来種
他地域から人為的に持ち込まれた生物。この定義では、栽培植物の大部分は外来種となり、園芸の分野では、通常この意味でこの語を使用します。人為的に持ち込まれたものであれば、意図的な栽培や放流等によらず、偶然に定着した場合でも、外来種という。

一概に外来だから、全て悪い!という訳でもなく、例えば、ブドウは遣唐使らによって持ち込まれたものの種子が捨てられて発芽し、そのまま自生化して鎌倉時代以後に、現在の山梨県の一部地域で栽培作物化されたものであるとされています。

またシロツメクサは、江戸時代にオランダから輸入されたガラス器の箱の中に敷き詰めてあったもので、種子が偶発的にこぼれおちて発芽し、日本全域に広まったものと考えられています。上手く、適合したものもあります。

しかし、問題となってくるのは1:在来種への圧迫 2: 遺伝子の攪乱で、これは、固有の生態系を根こそぎ、崩壊に導きます。先の沖縄が典型的な例です。人が行き来する昨今。被害にあってるのは、日本だけではなく、日本も他国に被害を与える、加害国でもあります。皆さん「バラスト水」ってご存知でしょうか?

海外に出向く船舶は、重さを一定にするため”空荷”の際、海水を取り込んで、他国に赴きます。到着と同時に排水し、荷を積み帰国という運びです。バラストに使われる海水は、取り込み・排水の際に多くの生物を取り込んでいます。

日本は年間で1千7百万トンの海水を”もらい”3億トンの海水を”輸出”しています。実は、輸出先では相当な環境汚染が進行していて、オーストラリアのロブスターが壊滅的な被害を受けたといわれています。

こうした現状を改善すべく「日本造船技術センター」では「NOBS(ノブス)」と呼ばれる船舶の開発に着手しています。これは、バラスト水を積まない空荷状態でも船首船底スラミングやプロペラレーシング等の問題が無く安全に航行ができ、船体構造強度も十分確保され、さらに6%以上の燃費削減効果が得られるという、タンカーの建造には80億円程かかり、NOBSはプラス8億程で、建造可能になるそうです。

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6月1日に施行された「外来生物法」で、規制対象の特定外来生物に指定された動植物は37種あり「特定外来生物」は多くの被害を生む可能性が高い動植物です。環境省のホームページから確認出来ますので、野山に出向く機会の多い方、お子様をお持ちの方は、一度、確認された方がよいかと思えます。

http://www.env.go.jp/nature/intro/

自然には、自浄作用があります。

アレロパシー
ある植物が他の植物の生長を抑える物質(アレロケミカル)を放出したり、あるいは動物や微生物を防いだり、あるいは引き寄せたりする効果の総称。邦訳では「他感作用」。ギリシャ語のallelon(互いに)とpathos(一方が他に障害を与える)を合成した合成語である。1937年にドイツの植物学者・ハンス・モーリッシュにより提唱された。

アレロパシーは、連作障害の原因の一つと考えられ、特定の植物により雑草や害虫を防除する生物農薬としての利用が注目されています。つまりこの力を使って、特定外来生物を駆使出来ないか?の実験が進められており、多くの功績を残しつつあるそうです。自然は偉大ですね(笑)

こうした力に頼るもの大事ですが、もっと大事なのは、外来生物を持ち込む側の”意識”です。意図的に持ち込み、飼育出来なくなったと、野に放つなどは、もっての他ですが、無意識に持ち運んでしまっている場合が、多々あるという意識です。ちょっとした事に注意すれば、相当、改善されると思えます。

俯瞰してみれば、外来種を持ち込んだ、殆どの原因は人間。裏返せば、人間次第で被害は食い止める事が出来るはずです。何事も、ちょっとした意識ですから。この国の蔵相のように、ベロンベロンで呂律が回らないといった、自覚に欠ける行動は控えるべきと、悟ったはずです。それが「意識」ではないでしょうか?しかし、気楽なものですね~あれだけ、酔えるのですから(笑)

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