かてなちお ― 「まもる」をテーマに生活情報から防犯情報まで紹介します。

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皆様、ご機嫌如何ですか?閂屋の北野邦彦です。米国、オマバ大統領就任と同時にイスラエル軍はガザから撤退を始めました。一応の停戦となったわけです。実に、タイムリーなかてなちおですね~(笑)とはいえ、実際に人が多数亡くなっているので、笑ってはいけないのですが・・・謝罪といった方向に向かってませんね。

謝罪が出来ないのは何故か?後に語りますが「デイアスポウラ(民族離散)」を経験したイスラエル人が、また同じ目に合いたくないという心理的な恐怖と、完全に塞ぎたいナニかが、あるからで、ガザのみならず、周辺アラブ諸国、全てに対してです。何故なら、特に中東諸国から、あれ程、国際批判を受けても一方的な戦闘を止めない、止めれない理由があるからです。

今回のかてなちおは、前回に続きその「理由」について、触れてみたいと思います。そして、前回最後に述べた「世界史最大の嘘」に触れる事にもなるでしょう。これも、また、長い話になります。

波乱万丈といいますが、ユダヤ人程、この言葉が似つかわしい民族もいないでしょう。「運命に逆らうのも、従うのも運命」といいますが、時に「神意」を無視するととんでもない、運命を背負い込まされ、悪い宿命となるようですが。判断は人、それぞれかもしれませんが・・・

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●イエス・キリスト
当時のイスラエルは「ローマ帝国」の「植民市」として扱われていました。当地を視察した「ユリウス・カエサ」が、独特の宗教を信仰する彼等を「ローマ法」つまり”法の元の平等”で扱う事は不可能だと判断し、統治するための独自の王を起て、治めるしかないと判断したためです。つまり、一定の税をローマに納めれば、統治は彼等の法、基盤にした政体に任せる事にしました。

常にローマに頭を抑えられている状態に、ユダヤ人は不満でした。預言通りに自分達を解放してくれる救世主/メシアの登場を心待ちにしていた最中、キリストが登場します。

ユダヤ教は教義つまり「律法」に基盤を置き、これを守る事がもっとも、大事とされていたのですが、キリストは「人が律法に従うのではなく、律法が人に従うべき」とする形式に拘っていたユダヤ教を批判し「」を説きます。詳しくは新約聖書を参照なさって下さい。

パリサイ人」は当時のユダヤ教の祭祀として、支配階級に属す「ラビ」の事で、彼等は自分達の立場を危うくするキリストを強烈に批判します。しかし、その都度キリストにやり込まれ、足をすくう機会を狙っていて、わずかな咎で逮捕します。「使徒ユダの裏切り」が史上有名です。そして、裁判となり、裁きはローマ法によって行われます。

属州長官ピラトはローマ法の前にキリストの「無罪」を告げます。しかし、多くのユダヤ人がこれを不服として裁きを求めます。そこでピラトは、手を洗いこう答えます。

この人(キリスト)の血に責任は負えない

暴動寸前まで興奮したユダヤ人はこう答えます。

その血の責任は、我々と我々の子孫の上にかかってもよい

こうして「ゴルゴダの丘」でキリストは磔となります。その後、紀元70年「ユダヤ戦争」でローマに敗れ当地イスラエルから一人残らず追放され「民族離散」の憂き目に合い「流浪の民」として活きて行く事になります。西欧諸国でキリスト教が国教化されると、ユダヤ人が迫害されるのですが、その理由が上記、文章です。

彼等自身が、自らにかけた「呪い」は今日まで続いています。宗教に固執した行き方から誤解を生んだためと見るか、誤った解釈の「西欧キリスト教」のせいとみるか、様々でしょうが、私は「神意」だと思っています。

つまり、自らが望んだ要望を叶えられた結果という意味です。呪いは、恐ろしいのです。故に日本では「人を呪えば穴二つ」といって呪った人と同じ、道を歩むと諌めていますね・・・

●民族離散
こうして、ユダヤ人は世界に散っていきました。主要移動先として、アラビア半島南部からアフリカ北部更に、スペインに至るようになります。

アラビア半島が「イスラム教徒」に支配されるだすと、イスラエル近郊に戻ってくるユダヤ人もいましが、国を築ける程の人員も力もありませんでした。そして、7世紀半ば、カスピ海に「ハザール汗国」が登場します。建国当初から、西に「ビザンツ帝国/キリスト教国」東に「イスラーム帝国/イスラム教国」に挟まれ、明確な立場を示さなければ、亡国の憂き目となりそうでしたが・・・

そこで「ユダヤ教」を国教化。ここに”民族”としてのユダヤ人ではなく”宗教”としてのユダヤ教徒が多数になります。ハザールにはギリシャ系の白人入植者が多数いて、民族的に全く関係ない”ユダヤ人”が誕生します。そして9世紀半ば、国が滅び、東欧から西欧にかけて、広く離散する事になり、キリスト教徒が嫌う「商人」として生きざるえなくなったのです。

スファラデイ(近い)/アーシュケナジー(遠い)ユダヤ人」。先に離散した民族としてのユダヤ人をスファラデイといいハザールから離散した人々をアーシュケナジーと表現します。つまり、

スファラデイ=モンゴロイド(黄色人種)/アーシュケナジー=コーカソイド(白色人種)

そして1948年、イギリス、アメリカ主導で突如、イスラエル国が復活。これまで、そこに住んでいたアラブ人が追い出される格好となりました。彼らが怒るのも当然ですが、それ以上に”従兄弟”ではないユダヤ人が、多数いた事に憤慨したのです。彼等は、武力で一方的に弾圧される、パレスチナ、アラブ人の歴史がここに始まり、今日も虐げられています。

つまり現代の”ユダヤ人”の多数は、セムの血を引く血統してのユダヤ人ではなく、宗教としてのユダヤ人がイスラエルを実質的に支配。世界史最大の嘘の元がこれであり、こうした事実を守るために、ハリウット映画等、様々なプロパガンダを使って、民族としてのユダヤ人の痕跡を消し去ろうとしています。

どうして、ホロコーストに合ったユダヤ人が何故、我々(アラブ人)を同じ目にあわすの

先日のガザ地区の攻撃の際、多くのパレスチナ人が発っした疑問であり、イスラエルの武力に対して、同じような意見が世界中から、意見が発っせられていますし、世界史を学べば、誰もが抱く疑問です。

どうして、武力衝突が収まらないか?の疑問は、建国当初から隠そうとした真実を、覆い隠すために、常に嘘をつき、雑音を弾圧するしかないからです。はっきり言えばナチと同類なんです。今のイスラエルは・・・

今日のイスラエルでは「キブツ」と呼ばれる農場を主体として生活する貧困層と、ダイヤモンド産業、金融業、兵器商として栄える富裕層に二極化されています。当然、平和を願い、協調、調和を求める民も多数います。ただ、どこの世界もそうですが、そうした””が反映される気配は、薄いです・・

日本人の「石油」の消費量は一日平均/一人当たり、一升瓶3本です。中東諸国の安全なくして、我々の生活の安定は保証されません。日本は、ソマリア沖に自衛隊を派遣する事が決定しました。当地の海賊から、日本の船舶を守るためです。アラビア湾を通らず、南アフリカ、喜望峰ルートで安全を確保という手段もありますが、これだと、年間で1200億円の経費がかかるといいます。

ただでさえ、景気後退の局面、この金額は低くはありません。つまり「平和」の維持は、経済な恩恵、暮らしの豊かさに直結しています。世界平和というのは、有史以来、人類の希望ですが、それはエルサレムが本当の平和の都になった時に、訪れるのしょうね。

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