かてなちお ― 「まもる」をテーマに生活情報から防犯情報まで紹介します。

Top > 山湖が与える・・北海道洞爺湖サミット

皆様、ご機嫌如何ですか?閂屋の北野邦彦です。梅雨といわれつつ、局地的に大きな被害を与えた反面、まとまった雨が降らない地域があったりと安定感なく、不安にかられる今年の梅雨でした。ニュースで梅雨明けと聞いて「もう?」と思った人も多いことでしょう(笑)

似たような感じで、ガソリン、食料と値上がりの一途を辿っています。しかし、こちらは人為的なもので「是正」は可能なはずです。とはいえ、一国では解決不能であります。そこで先進国といわれる経済的に裕福な国が一堂に集まり、「主要国首脳会議」をひらきます。今回の第30回サミットは7月7~9日の間「北海道洞爺」で開催されます。

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日本で5度目の開催となるサミットですが、2000年に第26回主要国首脳会議(九州・沖縄サミット)が行われた事を覚えていらっしゃる方も多いと思われます。開催地周辺にお住いの方は物々しい警備に、ウンザリさせられるので、記憶に残っているのではないでしょうか?(笑)

サミットとは「山の頂点」を意味します。言い換えれば、世界を圧制に向かわしている”主犯連合”ともいえますね(笑)こうした国々に、後進国の問題や本当に困っている人達の救いになっていくのか?は疑問ですが、よりよい方向に向かわせて欲しいと思います。隣の会場でボトム「底辺」会議と併せてやったほうがいいのでは?と思いますが・・・ 頂上と底を足して2で割れば「現実」となるでしょうし。

ついでに言えば、偶数年周期開催の日本は各国首脳が”引退前”に開催するという巡り合せになっています。つまり、ここでの””も次期首脳時には”ほご”にされる事がままあるという訳です。う~ん、このサイクル(周期)を日本の政治力で変えて欲しいものですが、福田首相にしても何ヵ月後にはどうなっているのか分からない現状ですから、高望みでしょうね(笑)

要するに、開催国と浮かれたり、微笑ましいエピソードで「○○さんはいい人だ」と語っている場合じゃないわけです。各国のVIPが、こぞって出席し、日本、ドイツ、アメリカ、フランス、イギリス、カナダ、イタリア、ロシア欧州委員会委員長が参加します。

この度のサミットは我々の生活に直結する議題が扱われます。そこでかてなちお」は議題と進展具合はどうか?を、かてなちお風に扱ってみたいと思います。生活を守るには政治的な動向を知っておかないと、マズいですから。

サミットごとに時流に則った「主題=テーマ」が主な議論の内容となり、それぞれの時代を反映しています。この度はどういったモノが趣旨となるかといいますと・・・

(1)世界経済 (2)アフリカの発展(3)環境問題

という位置づけでしょうか?米国「サムプライムローン」が火種となり世界の金融機関が多額の負債を抱えるハメになり各国、株価が急下落。「焦げ付いた」分を取り戻すべく、原油投機に拍車がかかり、軒並み燃料費が高騰。国民生活に打撃を与え、経済が収縮し、どの国も不安な現状。

CO2削減」をうたい、食物を原料とする「バイオ燃料」が注目される事により、農作物先物取引で相場は急高騰。ビルマ、中国・四川といった自然災害も起こり、益々上昇の一途を辿っています。食料が高騰する事で、こちらも国民生活に多大な影響を与えています。要するに環境と経済問題は密接に関連している、というより同じ問題なのです。

生産国にとって「資源」を確保する事は「国益」につながる大事な事業です。しかし、よそ様の土地にあるモノを勝手に、暴力で奪い取ってはなりません。アフリカ諸国は豊富な資源に恵まれていたせいで、つねに、略奪にあい搾取の対象と今日でもなっています。

資源といった「利権」を巡って常に戦争をしている状態の国が多く、社会の情勢不安から飢餓、疫病、難民と基本的人権も守られず、生きる事にやっとといった状態です。詳しくは映画「ブラットダイアモノド/ロード・オブ・ザ・ウオー」辺りをご覧になられては如何でしょうか?同じ、地球に住む人間とは思えません(悲)

こうした諸問題にメスを入れ、対策、解決を図る事は誠に素晴らしいと思います。ではサミットを終えて、大体の流れはどうなったのでしょうか?

結論から言えば「玉虫色の会議」。上記(1~3)等、話し合いは行われましたが、具体的な数値目標は2050年までに、CO2を50%削減するという長期目標を世界で共有していくことでG8が合意。これだけです(泣)各国にとってどうとでも解釈可能であり、結局、責任所在の”なすりつけ合い”となっています。

原油・食料価格の高騰という緊急課題。具体的な案をG8は語及せず「強い懸念」を表明。原油高抑制の具体策は需給両面におけるこれまでの取り組みを追認したに過ぎず、9日のG8と新興市場5カ国首脳との会合で新興国側から原油・食料高の一因との指摘が相次いだ投機資金に対し、国際機関への分析要請などに留まっていて、即効性は期待出来そうにありません(泣)

このサミットは貧しい人達のために開かれているではないのですか?」と、アフリカの人々が語っていました。彼等の要求は「実効性」で掲げた目標に対して、どの段階でどの程度実行されているかを監査する機能が欲しいと、語っています。「絵に描いたモチ」では食べる事も出来ない上、なんの意味もありません・・・

私はCO2削減には懐疑的です。地球の住人として”節約”にはげむ事は大事です。僅かでも温室効果ガスを出さずに済めばと思います。しかし、温室効果ガスという大気中に僅かに含まれる物だけで、これ程加速的に温室効果が進むのでしょうか?私は「太陽活動」ではないか?と思っています。地球だけでなく「水星」の氷も減っているからですが、こうした話は何故かあがってきませんが・・・

このサイトが、まとまりがありませんが面白いです。【ややこしくも面白い環境問題の世界をあなたにhttp://www.geocities.jp/obkdshiroshige/ondanka/ondanka.htm

多くの政策は国政を収めるべく、優秀な方が選ばれているはずです。「バイオ燃料」を造る時点で、優秀な頭脳があれば、食料高騰は予測できたはずですが、CO2を使った新たな産業の創造。その”からくり”が今サミットで分かりました。「原子力発電」の復活です。

CO2削減に最も効果のある原発で電力をまかない、一定に援助を与えるとした「アメリカ主導」の”提案”。バイオ燃料とセットになっており、危険な香おりがします。確かに温室効果ガス抑制には、効果はあります。原発の多くが海岸にあるのは、超高温な原子炉の冷却に「海水」を使うからです。原発が増えれば、海温が一気に上昇、海の生態系に狂いが生じ、取り返しの付かない事態になると予測できます。北極の氷は本当に無くなるかもしれません(怖)

フィリピン大教授のウォルデン・ペロ氏は

G8は地球規模の問題の対応に失敗している。福田首相、ブラウン英首相、サルコジ仏大統領、ブッシュ米大統領ら、支持率が低く、国民を代表する資格がない人々ばかりの集まりに正当性はない

と断罪しています。今サミットでも世の中がいい方向に進むのではなく、多くの欺瞞が目に付く結果となりました。食料・原油、環境・貧困国問題と書けばきりがないのですが、またの機会にこうした各論を扱いたいと思っています。洞爺湖の事を「キムン・トー(山の湖)」とアイヌ人が名付けました。調和を大切にした彼等の精神は伝わらなかったようです。

日本政府は、こうした謂れに一切触れない上「北朝鮮拉致問題」も、そういった二国間の問題をサミットで扱かうと、第三諸国からの様々な同意を得られないとした、仏サルコジ大統領らの”横槍”にビビッて、かなり譲渡した内容を発表。情けない限りですし、これがなすりつけ合の一端です。

かてなちおは「守る」を念頭においています。私達、個々の生活を守るため、どうかこうした諸問題に関心を持ち、個人として具体的になにが出来るか?を考え、行動して下さい。それが、生活を守るために必要な事ではないでしょうか? 「無関心」は罪ではないでしょうか?

首脳会議は”奪う事、即ち、得る事”です。春秋時代「」の宰相「菅仲」は、”与える事、即ち、得る事”と語り「桓公」を盛り立て頂点に立たせました。私はサミット(頂点)にいる方々にはこれを求めます。希望は薄いのですが(笑)

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