かてなちお ― 「まもる」をテーマに生活情報から防犯情報まで紹介します。

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皆様、ご機嫌如何ですか?閂屋の北野邦彦です。「そもそも論」というのがあります。本来どういった物事なのか?つまり、本質を問う論調で実利的な考え方です。世に様々な論調がありますが「本質」を踏まえた上で論が進んでいないのではないか?と、思える事が多々あります。

先進国では「予防医学」という考え方が主流になっています。「生活習慣病=ぜいたく病」といわれ文明国ならではの病です。”かかる”前に「予防」する医学です。この考え方の背景には、日本の国民健康保険にあたるものが破綻し、医療費が高騰したことがあります。米国では救急車に乗るだけで7万程とられ、癌は、最低1千万円からというのが現状です(驚)

将来、起こりえるリスクを個人の財布感覚で図ると、予防する事でとてつもない出費を抑え、生活に支障がでる病を防ぎ、健康な生活を営なもうという事ですね。よく出来たそもそも論です(笑)一方、日本はこうした将来起こりえるリスクを考えるという発想自体苦手なので、どうも主流とはなりえていない感があり、健康のみならず生活、つまり「防犯」についても同じように感じます。昨今は、凶悪な犯罪が増えた結果、かなり改善されつつあるようはなってきましたが・・・

1991年から2001年の間、英国では犯罪が11%減少し、米国では20%減少していますが、日本では60%増加ています。興味深いのは、英米で犯罪が減少していることです。それまで激増していた犯罪がなぜ減少したのか?英米ではいったい何を行ったのか?

その答えは、治安悪化の"原因"の求め方にあるのではないでしょうか?

犯罪原因論」は犯罪者が犯行に及んだ原因を究明、除去することによって犯罪を防止しようという考え方です。心理の究明が難しい上に、実被害の防止・排除につながるか?といえば、あまり効果はないように思えます。

英米では犯罪原因論から「防犯機会論」に発想が切り替わりました。犯罪の機会を与えないことによって、犯罪を未然に防止しようとする考え方で、犯罪機会論は被害者の視点から、すきを見せなければ犯罪者は犯行を思いとどまれせる考え方です。

防犯意識のパラダイム・シフト(常識転換)により犯罪減少につながっています。必要とされる具体的な手立てですね。今回は暮らしを守るに直結する防犯機会論をかてなちお風に扱ってみたいと思います。

5月3日に愛知・豊田市で女子高校生が遺体で発見された事件について、現場は犯人にとって絶好の場所であり、現場は田園地帯で外灯もなく、さらに近くを通る高速道路の騒音が仮に大声を上げてもかき消す場所となっていました。

立正大学小宮信夫教授は「なぜ犯人が犯罪を行ったか」ではなく「なぜ犯人はこの場所を選んだのか」に注目します。小宮教授によると、犯罪が起こる場所には、必ず「入りやすく・見えにくい」という2つのキーワードがあり、犯罪が起こりにくい場所は「入りにくく・見えやすい」としています。

たとえば通りに面した家の塀が高いか?低いか?当然低い方が『見えやすい』ので犯罪には遭いにくいです。ガードレールがある道路とない道路。当然あるほうが「入りにくい」こういうふうに考えます。またゴミが落ちていて落書きもある公園と、ゴミがなく落書きもない公園では、人の管理が行き届いていることを考えると、ゴミがなく落書きもない公園の方が犯罪者は近寄りにくい。

ちょっとした風景から2つのキーワードで考え、危険を察知するわけですね。そう難しく考えなくても「」を働かせればいいのです。嫌な感じってあるでしょう?それにちょっとだけ論理的な思考を加えれば完成です(笑)

下の図は「犯罪に強い3要素」を表にしたものです。

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犯罪の機会が少ないまちには、1)抵抗性、2)領域性、3)監視性の3つの要素があり、それぞれにハード面、ソフト面の要素があります。 抵抗性とは、犯罪者から加わる力を押し返そうとすることであり、ハード面の恒常性(一定不変なこと)とソフト面の管理意識(望ましい状態を維持しようと思うこと)から成っています。

例えば、壊れにくいドアや二重ロック、自転車の防犯登録というように、ハード面で恒常性を高めることが犯罪者への抵抗力に。ただし、ソフト面での管理意識が低ければカギをかけ忘れて盗難に遭うということになります。領域性とは、犯罪者の力が及ばない範囲を明確にすることであり、ハード面の区画性(区切られていること)とソフト面の縄張意識(侵入は許さないと思うこと)。境界がはっきりしていると、物理的にも心理的にもその境界を越えることに抵抗を感じさせる効果があり、逆に縄張意識が低いと侵入者に気づかないということになります。

また、監視性とは、犯罪者の行動を把握できることであり、ハード面の無死角性(見通しのきかない場所がないこと)とソフト面の当事者意識(自分自身の問題としてとらえること)から成り、不審者があっても、常に監視でき、かつその行動を関心を持って見続けていられるかということです。これらが犯罪に強い要素であり、抵抗性と領域性と監視性が高いほど犯罪機会は少なくなり、犯罪に強い状況は、ハードな要素とソフトな要素があいまって作り出されます。

”カタイ”感じですが、要するに「体感」してもらう”機会”をつくるのが大事です。実際に行われていますが、小学生に授業の一環として町内を歩き「安全地域マップ」を作成してもらいます。メリットは沢山あり、実被害に遭いやすい子供にどういった場所が危ないか?を体感してもらう事で意識が高まります。

町内を歩くわけですから、健康にもいいですね~また「ここって、こうなっていたんだ」と素朴な興味から自分が住む地域への意識も高まるでしょう。愛着がわくわけですね(笑)

地域住民との交流も大事な要素でして「地域で『犯罪に遭うかもしれない』と不安に感じる場所はありますか?」と住民の方に尋ねる事で”監視者”としての大人の意識も変ります。子供が積極的に大人に話しかけていくことで、犯罪抑止のネットワークが構築されます。きっと「コミニュケーション不足」の解消にも役立つと思います。子供は本来、積極的です。

ただ、昨今の風潮が機会を奪っているので、見ず知らずの人と話が出来なくなってきているのではないでしょうか?大人は知らない子供でも、声をかけてあげるべきだと思います。昔は子供が遊んでいると「坊や、この先の藪は危ないから行っちゃダメだよ」と何気なく話し掛けてくれる大人がいたものです。子供も「どうしてですか?」と質問する事で、知識を得て知恵を育んだものです。こういうのって大事なんですよね~☆

監視云々となると、プライバシーがどうのと難しい話になります。こうした事もちょっとした気配りと知恵で、いくらでも相手に不快感を与えず、済ませるのではないでしょうか?見ず知らずの不審な人がいたら、独りではなく幾人かで「こんにちは。○○(地域の有名な施設史跡等)に行かれるのですか?と笑顔で語りかけたらいかがでしょうか?

本当の不審者なら立ち去って行くでしょうし、そうでないなら、会話が弾み佳き交流となるでしょう。どうって事ないですよね。ただ、話かける「場所」は上記内容を参考にして下さい。あなたが被害に遭ってはなりませんから。

本年度4月東京・江東区のマンションで隣人による殺人事件がありました。被害者並びに遺族の方には御悔みを申し上げます。これもマンションエントランス部分がオートロックで防犯カメラがある安心感を逆手にとった住民の隙もしくは盲点を犯人がねらった犯罪です。特に女性の一人暮らしの場合は、ドアを閉めると同時に鍵を必ず掛けるといった意識があれば、防げたのではないでしょうか?誠に残念です・・・

こうした痛ましい事件を未然に防ぐために、防犯用具があります。弊社「電子錠」は全て「オートロック機構」といってドアが閉まれば自動的に鍵が掛かる仕組みになっています。防犯は全て「面と点」。建物、家屋といった面と、戸などの個別の点で防ぎます。面の部分は大分改善されつつありますが、点はまだまだでしょうか?参考までに弊社HP「ドア用電子錠」を参照して下さい。

http://www.kannukiya.com/

怪奇な世の中になってきてますが、本質は何も変っていません。人間社会だろうと動物社会だろうと常に犠牲になるのは「弱い者」からです。意識改善は教育で教えれ、知恵を育む事が出来ます。「注意一秒、怪我一生」とはよくいったもので意識があれば、未然に防ぐのは難しくありません。

後は、大人や地域の方が何気なく「お声がけ」してあげる事ではないでしょうか?不快な思いをすることもあるかも知れませんが、いいではないですか~「人」を知る者が一番賢しく、強いと「人間社会」ではなっています。これに「予測」である「予防」の意識が加われば、心強いですね☆

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